0228デュアランレガシー 発生確率とリスク評価の掛け算について
2016年2月28日コメント (4)今日は東京mtgのデュアラン杯に出てきて3-3でした。レガシー始めたばかりで、経験をつもうと思い参加しましたが、プレミとサイド間違いを多く学べた良い日でした。
ところで、プロプレイヤー ウェスコーの「良いプレイングというものはない、正しいプレイングがあるだけだ。」という言葉をご存知でしょうか?数あるプロプレイヤーの名言の中でも私が気に入っている言葉の1つです。
私はこの"正しいプレイング"を、"「発生確率×リスク評価」の掛け算を正しく行って種々の選択肢から最良の選択を行うこと"だと考えています。
本日この「掛け算」のミスをはっきりと意識した象徴的な出来事があったのでまとめたいと思った次第です。
状況:bugデルバーvsジャンド サイド後
ライフ:18 19
ジャンド:
土地:アーボーグ・バッドランド・森
場:タルモゴイフ(4/5)
墓地:罰火を含む
ハンド:2
デルバー:土地3(1フェッチ)
場:なし
ハンド:5
この状況でブレストを撃って、上に乗せるものの候補がサージカル、見栄え損ないの2枚でした。
タルモゴイフは持っていた衰微で処理するつもりだったのであまり深く考えずに見栄え(下)サージカル(上)に。
結果として次のターンにキャストされた血編みをついぞ除去することができず、負けてしまいました。マナの関係で、フェッチを切らざるを得ず、見栄え損ないを手に入らなかったためです。
ここで私は「発生確率」「リスク評価」両方でミスをしていました。
まず、「発生確率」。見栄え損ないは死儀礼にも、ボブにも、血編みにも当たります。未来のタルモの睨み合いにも使えるかもしれません。対してサージカルは燃え柳ぐらいを引かれたケースぐらいしか可能性がありません。かつ血編みを持っていた場合は、100%ハンドにあるのに対し、燃え柳は他に土地がなかった場合は出しているはずなので確率は下がります。
次に「リスク評価」の間違い。罰する火を撃たれる対象は特に無いし、燃え柳を引かれてもそれほど急を要するわけでもありません。後でまた抜いても充分です。対して見栄え損ないは、血編み・死儀礼など、ライフレースや盤面形成に直ちに影響を起こす状況に対応できます。血編みが対象になることを失念しており、ぼーっと「ボブは抜いてるかなあ」なんて考えた結果がこれでした。
「掛け算」を多く行う必要があるデッキほど「丸い」とされ、対応力が高い代わりにプレイングは難しくなります。「裏目った」が多くなるデッキです。その典型が奇跡です。あのデッキを上手く回すためには相手のデッキをよく理解し、自分のデッキを深く理解し、正しく「掛け算」する必要があります。選択肢の中で正解っぽいが正解じゃない2番手を選んでしまうとズレが生じ、そのズレが膨れ上がって負けてしまいます。
それに対し、「掛け算」行う回数が少ないほど「ドブン」があり「尖った」デッキになります。レガシーだとバーンやマナレスドレッジでしょうか?こういったデッキは「右手デッキ」とされ嫌われることが多いですが、「掛け算」のミスや「裏目」の少ないデッキとも言えます。特にバーンなどでは、火力を打ち込み続けていれば相手は死ぬわけで、「発生確率」だけを考えればよいわけです。相手の脅威?Pop引けば死ぬんだろ。相手のリカバリー?どーせケアなんてできねーよ。
知り合いのバーン使いが「マナフラ対策に炎の突きを検討した頃もあり、中々感触は良いがプレイングがめっちゃ難しくなったから抜いた」と言っていました。これは土地を置くか、置かないかの選択に常に「掛け算」が生じてしまうためですね。構築段階から、デッキの掛け算の回数は意識する必要があります。
特にレガシーではマナコストの軽いカードが多く、選択肢が多様になりがちです。ポンダー、ブレスト、ウィル、デイズを正しく使うためにも相手を知り自分を知り正しい掛け算が行えるようになるべく、精進していきたいと思います。
最後に、マッチ後サイドプランやマッチアップの展開について快く教えてくださった対戦相手の方々ありがとうございました。大変楽しくマジックできました。また晴れる屋などで見かけたらお声がけください!
(この日記よ今日の対戦相手に届け!)
R1 ANT××
R2 bugデルバー○×○
R3 ジャンド○××
R4 エンチャントレス○×○
R5 ダークマベ○××
R6 4cデルバー ×○○
ところで、プロプレイヤー ウェスコーの「良いプレイングというものはない、正しいプレイングがあるだけだ。」という言葉をご存知でしょうか?数あるプロプレイヤーの名言の中でも私が気に入っている言葉の1つです。
私はこの"正しいプレイング"を、"「発生確率×リスク評価」の掛け算を正しく行って種々の選択肢から最良の選択を行うこと"だと考えています。
本日この「掛け算」のミスをはっきりと意識した象徴的な出来事があったのでまとめたいと思った次第です。
状況:bugデルバーvsジャンド サイド後
ライフ:18 19
ジャンド:
土地:アーボーグ・バッドランド・森
場:タルモゴイフ(4/5)
墓地:罰火を含む
ハンド:2
デルバー:土地3(1フェッチ)
場:なし
ハンド:5
この状況でブレストを撃って、上に乗せるものの候補がサージカル、見栄え損ないの2枚でした。
タルモゴイフは持っていた衰微で処理するつもりだったのであまり深く考えずに見栄え(下)サージカル(上)に。
結果として次のターンにキャストされた血編みをついぞ除去することができず、負けてしまいました。マナの関係で、フェッチを切らざるを得ず、見栄え損ないを手に入らなかったためです。
ここで私は「発生確率」「リスク評価」両方でミスをしていました。
まず、「発生確率」。見栄え損ないは死儀礼にも、ボブにも、血編みにも当たります。未来のタルモの睨み合いにも使えるかもしれません。対してサージカルは燃え柳ぐらいを引かれたケースぐらいしか可能性がありません。かつ血編みを持っていた場合は、100%ハンドにあるのに対し、燃え柳は他に土地がなかった場合は出しているはずなので確率は下がります。
次に「リスク評価」の間違い。罰する火を撃たれる対象は特に無いし、燃え柳を引かれてもそれほど急を要するわけでもありません。後でまた抜いても充分です。対して見栄え損ないは、血編み・死儀礼など、ライフレースや盤面形成に直ちに影響を起こす状況に対応できます。血編みが対象になることを失念しており、ぼーっと「ボブは抜いてるかなあ」なんて考えた結果がこれでした。
「掛け算」を多く行う必要があるデッキほど「丸い」とされ、対応力が高い代わりにプレイングは難しくなります。「裏目った」が多くなるデッキです。その典型が奇跡です。あのデッキを上手く回すためには相手のデッキをよく理解し、自分のデッキを深く理解し、正しく「掛け算」する必要があります。選択肢の中で正解っぽいが正解じゃない2番手を選んでしまうとズレが生じ、そのズレが膨れ上がって負けてしまいます。
それに対し、「掛け算」行う回数が少ないほど「ドブン」があり「尖った」デッキになります。レガシーだとバーンやマナレスドレッジでしょうか?こういったデッキは「右手デッキ」とされ嫌われることが多いですが、「掛け算」のミスや「裏目」の少ないデッキとも言えます。特にバーンなどでは、火力を打ち込み続けていれば相手は死ぬわけで、「発生確率」だけを考えればよいわけです。相手の脅威?Pop引けば死ぬんだろ。相手のリカバリー?どーせケアなんてできねーよ。
知り合いのバーン使いが「マナフラ対策に炎の突きを検討した頃もあり、中々感触は良いがプレイングがめっちゃ難しくなったから抜いた」と言っていました。これは土地を置くか、置かないかの選択に常に「掛け算」が生じてしまうためですね。構築段階から、デッキの掛け算の回数は意識する必要があります。
特にレガシーではマナコストの軽いカードが多く、選択肢が多様になりがちです。ポンダー、ブレスト、ウィル、デイズを正しく使うためにも相手を知り自分を知り正しい掛け算が行えるようになるべく、精進していきたいと思います。
最後に、マッチ後サイドプランやマッチアップの展開について快く教えてくださった対戦相手の方々ありがとうございました。大変楽しくマジックできました。また晴れる屋などで見かけたらお声がけください!
(この日記よ今日の対戦相手に届け!)
R1 ANT××
R2 bugデルバー○×○
R3 ジャンド○××
R4 エンチャントレス○×○
R5 ダークマベ○××
R6 4cデルバー ×○○
コメント
「発生確率」の評価はお互いのデッキレシピが分かっていれば推定しやすい一方で、実際その事象が起きたときに勝率がどう転ぶか(ここでいうリスク評価)は、その後も確率過程の連続であるゲーム全体の流れを俯瞰しなければいけないから推定が容易ではない。故に、引いた目ごとの勝率の推定が正しくできるまで訓練した上で選びうる選択肢の広いデッキを使うか、もしくは引いた目ごとの勝率の推定が容易なデッキを選ぶべきである。
てのでおk?
ベイズ統計触ってる人向けの補足説明:
ここでいう「発生確率」を「事前分布」、「リスク評価(おそらくその目が出た場合の勝率と等価)」を「尤度」と言い換えて、その選択肢の有効さを「事後分布」と置き換えると明瞭そう?
拝見しましたがエスパー石鍛冶まさにそうですね…
一緒にレガシー精進しましょう!(ノ´∀`*)
>みすたくる
気が狂うほど気持ちがええんじゃ
>ミカ象さん
言語化が簡潔すぎてやっぱ頭いい人なんだなあってなりました(本心)そのとーりです
ベイズ統計の話を今度ざっくり教えて下さい